2017年9月7日木曜日

嫌になる、ということ

学生の頃、絵を描くのが嫌になった。
だから、論文を書けば卒業できる研究室を選んだ。
でも、なんで嫌になったんだろう。

いつまでたってもうまくならないから?
どこまで行っても、上には上がいる。
心のどこかで一番になりたいと思っていた。
中学生の時からすでにそう思っていた。
でも、どこへ行っても一番になれない。
頑張る気をなくしていた。

それでも描き続けた。
上手くなる努力はできなかったけど。
資料もみないし、教本だってちんぷんかんぷんだし。
それでも、描き続けた。
頑固だから。
一度始めたことをやめるつもりはなかった。

嫌になったのは、面白くなかったからなんだと思う。
はじめは面白くて描いていたのに、絵を描いていれば美術や図工の授業なんて関係なく、子供同士で比べはじめて評価してしまう。
頑張って描いたはずなのに、いつだって求められるのはうまい子の絵だ。
子供にだってわかるのだ。
それでも、こんな自分でも求めてくれる人がいるはずだ。
そう思って雑誌に投稿した。載るまで頑張って、それからも投稿し続けた。
交流サイトのお絵描き掲示板というのにも投稿し続けた。
そこが、絵を描く身としての居場所になっていた。
なっていたのに。

雑誌は休刊。
サイトは閉鎖。
運が悪いことに立て続けだった。
居場所を失ってしまっていた。
描き続けることさえも嫌になったのは、思えばあのころだった。
面白いことが、なくなってしまった。

毎月、載せてもらえるようにどんなネタがいいだろう、どんなイラストがいいだろうと考えて描いたイラスト。
毎週、交流したくて描いたイラスト。
大事にしまってある。
楽しかった思い出だ。
嫌になってしまったのは多分居心地が悪くなってしまったから。
自分の居場所でなくなってしまったから。
それでも他に居場所を見つけられないから、描き続けた。
面白くなくても。

もう一度、好きになれるんだろうか。
もう一度、居場所になれるんだろうか。
嫌になっても、考え続けてる。

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