学生の頃、絵を描くのが嫌になった。
だから、論文を書けば卒業できる研究室を選んだ。
でも、なんで嫌になったんだろう。
いつまでたってもうまくならないから?
どこまで行っても、上には上がいる。
心のどこかで一番になりたいと思っていた。
中学生の時からすでにそう思っていた。
でも、どこへ行っても一番になれない。
頑張る気をなくしていた。
それでも描き続けた。
上手くなる努力はできなかったけど。
資料もみないし、教本だってちんぷんかんぷんだし。
それでも、描き続けた。
頑固だから。
一度始めたことをやめるつもりはなかった。
嫌になったのは、面白くなかったからなんだと思う。
はじめは面白くて描いていたのに、絵を描いていれば美術や図工の授業なんて関係なく、子供同士で比べはじめて評価してしまう。
頑張って描いたはずなのに、いつだって求められるのはうまい子の絵だ。
子供にだってわかるのだ。
それでも、こんな自分でも求めてくれる人がいるはずだ。
そう思って雑誌に投稿した。載るまで頑張って、それからも投稿し続けた。
交流サイトのお絵描き掲示板というのにも投稿し続けた。
そこが、絵を描く身としての居場所になっていた。
なっていたのに。
雑誌は休刊。
サイトは閉鎖。
運が悪いことに立て続けだった。
居場所を失ってしまっていた。
描き続けることさえも嫌になったのは、思えばあのころだった。
面白いことが、なくなってしまった。
毎月、載せてもらえるようにどんなネタがいいだろう、どんなイラストがいいだろうと考えて描いたイラスト。
毎週、交流したくて描いたイラスト。
大事にしまってある。
楽しかった思い出だ。
嫌になってしまったのは多分居心地が悪くなってしまったから。
自分の居場所でなくなってしまったから。
それでも他に居場所を見つけられないから、描き続けた。
面白くなくても。
もう一度、好きになれるんだろうか。
もう一度、居場所になれるんだろうか。
嫌になっても、考え続けてる。
2017年9月7日木曜日
登録:
コメントの投稿 (Atom)
やる気とメンタルと体調
やる気というのは意外と体調に影響を受ける。 いや、考えてみれば当たり前だった。だって、風邪をひいてる時に、よし!何かを始めよう!なんて気にはならない。病気の時なら簡単に気が付くのに、例えばちょっと疲れてるとかそんなときはわからないものだ。 メンタルも疲れてる時は駄々落ちする。人...
-
2000字のレポートが書けなかった私 学生の頃というのは、何かとレポートを書かされるものだ。 授業の内容についてとか、題材を調べてきて書けとか… 文系の学部ではあるものの、文章を書くというのがことごとく苦手だった私にとっては何を書けば2000字に到達するのかさえ分か...
-
ゲームで死を描くことはできないのか 最近はどうなのかわかりませんが、よくゲームに対する批判としてリセットできるから命を軽く見てしまう…というものがありました。 でも、私は子供の頃にそんなことはない、むしろゲームにしか描けない死があるのだと考えていました。 そう考えるに...
-
ネットニュースを見ていたら、こんな記事を発見。 白山陶器、ダイソーに抗議 波佐見焼白山陶器 ダイソーに抗議 「デザイン模倣」 販売中止、在庫破棄求める 白山陶器が販売している「ブルーム」という食器シリーズに使われている柄そっくりの扇子を販売していたことで、白山陶器がダイ...
0 件のコメント:
コメントを投稿