2017年2月2日木曜日

2000字書くのに苦労した私が3日で一万字書いた方法と物語の組み立て方

2000字のレポートが書けなかった私

学生の頃というのは、何かとレポートを書かされるものだ。
授業の内容についてとか、題材を調べてきて書けとか…
文系の学部ではあるものの、文章を書くというのがことごとく苦手だった私にとっては何を書けば2000字に到達するのかさえ分からなかった。
(文系といっても、美術系でもあったので絵に描くならまだしも文章にすることが大の苦手だったのでした)
本を広げて書いてみると、気が付けば本の文章を切り貼りしたような文章になっていたり、それはまずいと書き直せば、今度は文字数が足りなかったり。
とにかく文章が嫌いだった。
けれども、そんな事情など関係なく課題は出され…
なんと一万字を書かなければならなくなってしまったのだ。

悩みに悩んでいたら締め切り3日前になっていたあのころ

まずレポートの題材が決まらなかった。
一万字という今までにない文字数の前に尻込みしていたのである。
何を書けばそんなにたくさん書けるんだ?
そればかり悩んでいたらついに締め切りが目の前になってしまったのである。
2000字書くのにも苦労する私が、どうして三日で一万字を書けるというのだろうか。
頭を抱えた。

しかし、ふとあることを思い出した。
趣味で、ある映画の感想を書いた時のことだ。
なんだか1~2時間ぐらいで結構長めの文章を書いたような…

こういう時PCで打ち込んであると便利である。
Wordにベタリとその映画の感想をコピー&ペースト。
なんと、1日かけてようやく無理やり一つの内容について2000字書いていたはずの私が、1,2時間程度で2500字ぐらい書けていたのである。
自分でもびっくりした。こんなに書けていたとは。

ここで、趣味の内容だからはやく書けたんだと思っていたらレポートの提出期限を通り過ぎていたことだろう。
しかし私は、どうしても締め切りは守りたかった。
だから、何故書けたのかを考えることにした。

1.文章を書く前の準備

映画の感想を書こうとしたとき、レポートを書くときと同じくいきなり文章を書こうとした。
そうすると、映画の内容をただただ打ち込むだけになっていた。
映画は一時間半ある。ずっと細かく筋を書いていったら、長い文章になってしまう…とその時は考えた。
そう、長い文章を書くつもりはなかったのである。
そう思った私は、まずアナログな方法に出る。
ノートに、映画の内容を事細かく書いていく。
時系列通りに思いだせるものではなかったので、とにかく思いだしながらノートに記す。
そうすると、思いだしたと同時に気が付くこともあるのでそれも一緒に記して置く。
それを延々と書きつづけた。

2.自分の考えを書く

思いだせるだけ思いだしたら、ざっとノートを見返す。
そうすると、また気が付くことがある。
見ているときには気が付かなかった二つの描写の関連とか、作品のテーマとか、そんな感じのものだ。
それも、いや違うだろうとかそんなこと考えないで書きだす。
とにかく、書きだすのだ。
そうすると、気が付けば何を書けばいいのかがはっきりしてくる。
書き出すテーマがはっきりしてくれば、必要な描写とか調べるべきものとかもはっきりするのだ。

3.アナログなノートの効能

うまく使えるのならPCとかスマホとかでもいいと思うけれど、私はノートに書いた。
何故なら、思い付きでごちゃごちゃ書けるからである。
言葉にうまくできないなら図を書くのも簡単。
手で書き出してみると、また違う見方ができたりする。
また、書くものはボールペンにしておいた。
書いたら消せないが、違うなと思ったことも消さないでおける。
あとで見返すと、やっぱりこっちの方がよかったと思い起こせるのである。

あとは、テーマに沿って書くだけである。
そうしたら2000字以上書いていた。

レポートが書けないのは準備の足りなさからだった

それまでは時間がないからと、本を読みながらレポートを書いていた。
読みながら書いていると、本の中の文章に引っ張られてしまう。
自分の考えも頭の中だけで構築していた。
そのせいか、本の文章に対しての受け答えのような、そんな考えしか思い浮かばなかったのである。
それゆえに2000字さえも書けなかったのだ。

つまり、文章を書く準備を怠っていた…ただそれだけだった。
文章なんて誰だって書けると思っていた。
小中学生の頃の作文なんて、その場でテーマが出されてその授業中に書かされることがほとんどだった気がする。
だから、頭の中にあるものをひねり出して書いたものだ。
それゆえに、文章を書くのに準備がいるなんて恥ずかしながら大学生になるまで気が付かなかったのだ。

あのころ一万字書いた方法

まずはテーマを決める。
さいわい卒論に関するものから選べとのことだったので、そこから近いものを適当に考えてテーマにした。
とりあえず書くものが決まらないとどうにもならない。

私はこの時計画を立てた。
一日半を使ってテーマに関するものを手あたり次第調べ、並行してデータや文章を読み解き自分の考えをとにかく書き出し、一日で一万字書く。
いつもの自分だったら、調べるのと並行しながら書いていたことだろう。
でも、それでは逆に回り道だと知ったから、とにかく調べるのに時間を使うことにしたのだ。

近年はネットに情報がたくさんある。
ネット上で論文を検索し、データでアップロードされていれば読むことができる論文用の検索サイトもある。
時間がないので、とにかくネットで論文を探し出し、取り出せるデータがあればそれも探す。
探して探して、できる限り印刷した。
印刷して読むのは、ノートに書くのと一緒だ。文章内の言葉やデータから線を引き、余白に疑問や考えたこと、データからわかることをとにかく書きだした。

そして最後は文字に起こす。
趣味の映画の感想と違うことは、レポートにはある程度形式があるということだ。
序論本論結論っていうやつだ。
序論でこれから書くものについて述べある程度どういう結論に導きたいかを示す。
本論で、結論を導き出すための内容について様々なデータや論文を引用しながら進める。
そして最後に結論を述べる。

それに合わせて文章構成を行うのだけど、時間がなかったので頭の中で作って書き上げた。
なんとか締め切りに間に合わせたのである。

普段レポートを書くことをしている方々は、そんなのわかってるわい!っと思う内容だったかもしれない。
とにかく2000字も書けなかった人間なのでご容赦願いたい。

物語の組み立て方

さてタイトルの後ろにある「物語の組立方」である。
なんでレポートの書き方と物語の組立方を一緒にしたのかというと、実は指導教諭の言葉があった。
卒論を書く際に言われたことだ。
漫研に入っていた私に、卒論の書き方について漫画を描くことを例に出して教えてくれたのである。

卒論を書くことと漫画のストーリーを作ることは似ている。
結末に導くために、どういう話を入れたらいいか、物語の順番はどうしたらいいかを考えるように、卒論も、読んだ人が納得するようにどんな内容を入れて、その順番はどうしたらいいかを考えるんだ。

そういう趣旨のお話だったと思う。

何か物語を描いていると、思いついた描写、アイデア…何でもかんでも全部入れたくなることがあると思う。
私にも漫研で発行する冊子に載せた漫画でどうしても描きたいシチュエーション、説明したい設定、たくさんあった。
でも、今描いている物語を伝えるのに必要かどうかを考えると、必要なかったりする。
そうしたシチュエーションや設定は、いったん捨てる必要がある、ということだ。

一万字書いたレポートについて一つ言っていなかったことがある。
一日半かけて調べた内容で、使わなかった論文やデータもあったのだ。
全部読んでみて、データや内容をまとめたうえで、今回のテーマの趣旨に反すると思ったものは、もったいないと思わずに切り捨てた。
以前の私なら、切り捨てたら一万字にならないと焦ってとにかく全部入れ込もうとしただろう。
でも、それだと内容が散らかってしまい、結論まで書いても本当にそれが言いたかったことなのか?と読んだ人に疑問を抱かせてしまうのだと思う。

物語においても、何でもかんでも入れてしまうとキャラクターの行動の矛盾なんかに現れてきてしまうのだと思う。
口ではこういってるのに行動が伴ってないじゃないか、という印象を抱かせてしまうキャラって多分そういうところがある(わざとしているのなら問題はないけれど)
だから、もったいないと思わずにいったん捨てる勇気が必要なのだ。

では何を捨てるべきで、何を拾うべきなのか。
それをわかるために準備が必要なのである。
準備するときには、これは使える使えないとか、こんなの矛盾しちゃうとか、そういうことを一切考えない。
とにかく、必要と思われるものなら何でもかんでも用意する。
必要かどうかを判断するのは、内容についてある程度まとまった時でいい。
というか、その時でなければ判断できないと思う。

最後に私が考える物語の組み立て方をまとめてみる。

1.その物語で描きたいものを考える

まずは何処に向かうべきかを考えないといけない。
最終的に結末が変わってもいいので結末を考えておくのが一番いいかもしれない。
ただ、こういう話が描きたいとかこういうシチュエーションにしたい…でもかまわないと思う。
とにかく、書きたいものがないと物語は作りづらい。

2.その結末に向かうために何が必要なのか考える

これは私の個人的な作り方で他の人に聞いたことはないのだけど、私はとにかくキャラ設定を考える。
性格とか好きなものとかを考えていると、そのキャラがどんな世界に住んでいるのかというところまでだんだん広がっていくのである。
(ちなみに、気に入ってるキャラクターだと設定を盛りすぎる傾向があるのでそれはだいたい切り捨てていた。だから、レポートでも切り捨てる判断ができたのだと思う)
世界やキャラクターについて深めていくと違う話だったり、結末を描きたくなったりするので変更したりもするけれど、とりあえずは最初に考えていた物語に沿って取捨選択を行う。

3.簡単に最後まで書いてみる

プロットやあらすじと呼ばれる部分だと思う。
物語をどう構成するのかいったん書き出してみるのだ。
そうすると、足りない部分やいらない部分が改めてわかる。
よく、作品は最後まで作った数が重要なのだと聞くが、完結させることでわかることがたくさんあると素人ながらに漫画を描いてみた経験上思う。
途中までは案外描けるのだけど、結末に向かうのが難しかったりする。
だからこそ、まずはあらすじでもいいので完結できるように整える必要があると考える。

4.物語にする

あとは、実際に作品にするだけだ。
つたなくてもいいから完成させる。
完成させれば、問題点も見えてくるはずだ。

というわけで、組み立て方を考えてみた。
当たり前のことを書いてしまっているような気がするが、改めて文章で考えてみると発見がある…と思う。
ちなみに、私はまとめてみておいてなんだけどこの組立方では描いてない(笑)
だからいつもネームに苦労するのかもしれないなと気が付いただけでも良しとしたいと思います。

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