2016年11月15日火曜日

美術科教育を学んでみて私が思ったこと

絵心教室やってればいいんじゃね⁉

私は、教育学部にある美術科に通う学生だった。
教員になる気はないのになぜかゼミは美術科教育の論文を書くゼミに入っていた。
となると、教員にならなくても美術科教育について学ばねばならない。
指導要領を買ったり(すっごい安い)教育系の論文を読んだり…
そんなころ、3DSで絵心教室をやっていた。
絵がうまくない、うまくないから少しでもうまくなれたら…そんな一心でやっていた。
丁寧に導かれ、レッスンが終わるころにはお手本と似たような絵が描けている…美術を学ぶということは、入学前に入試用にデッサンなどをやるのだけど、だというのにこんなこと知らなかった!ということばかりで新鮮で面白かった。

さて、そこで気が付いた。
美術をやりたいという私は自分でもっと調べて絵心教室で知ったようなことを理解しておけばよかったのだけど、そもそも、こういう技術的な面は学校の美術じゃ教えてくれないじゃんということである。
指導は教員の裁量もあるから教えてもらったという人もいるかもしれないのだけど、少なくとも私は教わった覚えがない。
デッサンを教わったところだって、やってみて自分で気づく…という感じだ。
美術の教師っていったい何を教えているのだろうか?
そう思うと、絵画に関しては絵心教室をやらせておけばいいんじゃないか?という思いがずっとあった。

技術を知ると小手先の技術で表現の幅が狭くなる?

なんてイメージありませんか?
図工や美術は子供たちの自由に任せる、子供たちにのびのびと表現させる。
指導要領も、教える技術というのはどちらかというと彫刻刀の使い方だったり色の塗り方だったり…つまりは道具の使い方がメインだったと思う。
学生たちが考える美術の授業というのも、素材に触れさせて子供たちにその素材から自由に発想してもらってという感じだった。

でも、絵心教室をやった時、私が思ったことはただ一つ。
どうして、こういうことを学校では教えてくれなかったんだろう!

立体感の出し方、色の塗り方…確かに技術を知れば、すぐにでもそれが使いたくなる。
それを使いたいがゆえに表現が狭まってしまうことは考えられる。
でも、多分、後々その技術は何かを表現したいという時、一つの選択肢になるのだ。

某アイドルの農作業を思い出してもらいたい。
彼らはアイドルなのにいろんな知識を持っている。
実際にいろんな経験をして、さらには自分たちで農業の知識を得ているみたいだが、ああしてたくさん知っているからこそ、この状況にはこれ!という案を思いつけるのだと思う。

自由な発想にしたって発想の仕方を教えてはくれない

体で覚えろ…みたいな感じかな?
確かに素材に触れていると、こういう使い方あるかもみたいなものは浮かぶ。
でも、テーマについて考えると全然浮かばないよね。
資料を集めるっていうことを教わったのは大学に入ってからだ。
やってみた今では当たり前のように思えるけど、教わる前はそんなんじゃありきたりな、ありがちなものしか浮かばないんじゃないか…と思っていた。
でも、逆だった。
知れば知るほど、こういうのはどうだろう、それともこれは?という感じに思い浮かぶようになるのだ。
学校の美術の授業って今でも削減されたりしてるのかな?本当に少ないし、その中で描いていこうとすると、知っている知識を総動員してなんとかやりこなす…ということばかりだ。
資料を集める時間とかなかった。
宿題に出されたかもしれないが、他の課題とかやっていたら美術の優先順位は低く適当になる。

よく考えると、美術を教える教師というのは美術が好きな人間だ。
そういう人は、こうすればいいということを知っている。
でも、美術というビジュアル面を強化してきた人たちだから自分たちのやっていることを言語化することに慣れていない気がする。
美術作品の感想や考察はできるけど、発想することを言語化はあまりしないと思う。
というよりも当たり前すぎて、無意識のうちにやっているのかもしれない。
となると、教えられないのだ。
無意識だから。

ゲームに教え導かれる

全てがそうとは言えないが、ゲームって説明書を読まなくても進めるようにチュートリアルだったりそういったものが充実している。
プレイヤーに教えるのが上手い。
そういうことを考えてきたクリエイターが作るのだから、絵心教室もまた教え導くことが上手いのである。

美術教育を学んでいたころ、ゲームというと否定的な意見ももらったことがあるけれど、参考にできる部分っていっぱいあると思う。
ただ一つ言えることは、実際にやってみなきゃわからないんだってこと。

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